子供のいない独身が不幸なのか

【子供のいない独身が不幸なのか】

「人は一人で産まれる。
母親の腹に入り、また出るのを親が介助してくれる訳じゃない。

家族に囲まれ育っても巣立って二人(夫婦)になり、
子どもが産まれ、三人四人となってもいずれ巣立って二人に戻る。

そして、どんなに仲睦まじくても、必ず片方が先に死ぬ。
最後は、必ず一人になる。

子どもがいない夫婦であっても不幸という事ではない。
その二人以上だった時間が無かった、だけのこと。

結婚しなかった人生であっても、同じこと。

誰しもが皆、一人で産まれて一人で死ぬんだよ。」

以前韓国語のスクールに通ってた時の、韓国人の先生の話。
10人程度だったけれども
上は40代~下は高校生と年齢層が幅広いクラスだった。

ある時40代の女性が結婚するという話をした。
みんないい子たちばかりだったのでみんなで祝福していたが
その女性はこんな事を話していた。

「自分はずっと子どもが欲しいと思っていた。けれど
もうこの年齢ではもし可能であっても難しい」

高校生の子や20代の子たちは無邪気に

「え~でも今、40代後半でも出産している人たくさんいるよ!
今からでも頑張って産めばいいじゃない!」

女性は困ったような顔をしていた。
と、そこで冒頭の先生の台詞。

その先生は決して美男子ではなかったけれども、
すごく頭が良くて哲学的な事をレッスンに挟む先生だった。

人はみな一人で産まれて一人で死ぬ、
たとえ結婚しても子どもがいても。

うまく言えないんだけど、私の心に小さな火が灯った瞬間だった。



話は変わるけど私は水子という呼称にどうも抵抗があります。

なので水子地蔵尊を拝見すると、
親の切ない気持ちと、複雑な想い両方がかさなる。

(写真は昨年の長谷寺です)

とある霊能者(という呼称も好きじゃないのだけど)の方が、
水子供養は近年出来たビッグビジネスだ、と言っていました。

この世に産まれ出る事が出来なかったという子たちが祟るというのは決してない、とか。
親の方の罪悪感で自分に対する呪詛として霊現象が起こってしまう。
そこで、いくら子どもは祟らないと言って聞かせても納得しないので形として供養とう形式を取るけれども
実際やっているのは本来の供養というのとは違う・・・

そんなふうに聞きました。

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